社会人3年目になると、なぜか急に転職したくなってきませんか。私の場合は、すでに2年目には転職を決断していましたけど、だいたい3年目で最初の人生の岐路が訪れると言われています。
そもそも3年も同じ会社で働けば、会社や仕事の流れはだいたい把握できるので、次のステップに進みたくなるのではないでしょうか。
でも、なかなか転職活動の面接で選考を通過できないことってよくあるんですよね。なので今回は、転職がなかなか決まらない20代に対して、元採用担当からアドバイスを送りたいなと思います。
採用面接は『運』と『縁』の要素が強いことを認識すべし
転職活動をしている20代から、よくこんな相談を受けることがあります。
「面接がなかなか受からないんですけど、どうやったら受かりやすくなりますかね??」
こういった質問が約80%を占めます。履歴書やエントリー自体は通過するものの、なかなか面接が通過できない。自分の何がいけないのだろう?自分って社会で必要とされていないのでは?なんてことを、クヨクヨ考えてしまう人が意外と多いことにビックリしていました。
まず先に結論から言いますと、面接は『運』や『縁』の要素が強いので、落ちても気にすることはないです!
私の実体験の話をしますね。
もともと大手企業の人事採用をやっていた時に、転職希望者の1次面談を担当していました。1対1で会社の近くのカフェで会い、ざっくばらんにコミュニケーションを取るといったことをやっていました。そこで○か×をつけて、○だった人は人事部長との面談に進めるといった流れでやっていたんですね。
この1次面談をやっていたのは私と2つ上の先輩の2人。先輩は頭が切れる冷静沈着なタイプで、理路整然と会話ができる人を好む傾向にありました。ちなみに私はゴリゴリの体育会系ですので、元気よくハキハキしゃべる人を好み、多少知性に欠けたとしても勢いを重視するタイプでした。
ある時、私の元に超知的で冷静沈着なタイプの転職活動生がきました。
もともとエンジニアで、土日も家にこもってパソコンでプログラミングをやっている20代だったのですが、全く会話が噛み合いませんでした笑。全然魅力を感じなかったし、元気もなかったのでそこで落選にしたのですが、もし先輩との面談だったら彼は間違いなく通過していただろうな〜と思ったんですね。
つまり、転職活動生は運が悪かったのであり、縁がなかったのです。ただそれだけであり、彼の人格は全く問題なかったわけです。ですから、いちいち自分の内面について悩むことは全く必要ないですし、自分を変える必要もないと思うのです。
諦めずに転職活動を続けていれば、必ず縁のある会社に巡り会うはずなので、それまで辛抱強く頑張ることが大事になると私は思います。
人事採用担当者から、転職成功のための3つのアドバイス
先ほど、転職面談は運と縁の要素が強いとお伝えしましたが、もちろん成功するための努力は絶対に必要です。
ではどんなところに気をつければ良いか、採用担当の目線からアドバイスをしてみたいと思います。
「身だしなみ」と「挨拶」と「笑顔」に気をつける
ここは必ずチェックしておいて欲しいところですね。
採用担当者も人間ですから、身だしなみで印象が決まってしまいます。男性でしたら、ピチっとしたスーツの人なら仕事がデキそうに見えますし、ダボダボのスーツならだらしない印象を持ってしまいますね。
女性もしかりです。髪の毛はツヤが出るようにメンテナンスしておくべきですし、肌も綺麗にして、化粧も整えておくことをオススメします。もう一度言いますが、採用担当者も人間ですから、中身だけで勝負しようとしても、外見がキチンとしていなければ、マイナスからのスタートになってしまいます。
20代に限らずかもしれませんが、意外と外見で損をしていることは結構多いんです。髪の毛がボサボサだったり、靴が汚れていたり、カバンが剥げていたり。。。印象を過度によく見せる必要はないのですが、キチンと中身で勝負できるように、マイナスイメージとなる外見部分を消しておくことも大事だと思っています。
そして挨拶と笑顔。
これはめちゃくちゃ重要だと思っていまして、この2つが揃っていればだいたい面接は上手くいくものです。いくら優秀で頭が良かったとしても、挨拶ができなかったり、無愛想な人だと採用はほぼされないでしょう。つまり、外見や人格>>能力なのです。自己アピールを一生懸命する前に、自分自身の姿勢と態度をキチンと正したほうが面接は通過しやすいです。
人の目を見て話をする
私の会社での採用基準で、一番ポイントが高かったのが「コミュニケーション能力」でした。会社は組織であり、組織は人で構成されているので、組織の一員として上手く活躍するにはコミュニケーション能力は必須となります。
「自分、コミュニケーション能力に自信が持てないんです。。」
こんな声が聞こえてきそうですね。よく分かります、私もかつては会話が下手すぎて仕事になりませんでした。
しかしもう一度言いますが、採用担当者も一人の人間なのです。転職活動生がもしコミュニケーションが上手くなくても、それはそれで受け止めるものです。なんなら、採用担当者でもコミュニケーション下手な方はたくさんいましたし、自信を持っている人の方が少なかったと記憶しています。
ここで大事なのは、コミュニケーションが上手いかどうかではなく、一生懸命コミュニケーションを取ろうとしているかどうか、つまりあなたの姿勢が大事なのです。それが一番分かるのが「人の目を見て話す」というポイントではないかと思います。しっかり目を見て話すだけでもかなりプラスポイントです。
採用担当者の視点からみると、この人は社外のクライアントと上手く関係を築けるだろうか?社内の人と上手くやっていけるだろうか?といったポイントが大事なのです。転職なので、ある程度仕事のスキルや経験も重視するのは当然ですが、そもそもコミュニケーションの姿勢がマズければアウトです。
昨今、どこの会社でも採用基準の上位にコミュニケーション能力を置いているそうです。もし転職活動が上手くいかないという人がいるのなら、もしかするとあなたのコミュニケーションの姿勢に問題があるのかもしれません。しっかりと相手の目を見て会話することを意識すれば、相手の印象もガラッと変わるかもしれませんよ。
経験ではなくヤル気と勢いを伝える
まず20代のみなさんに対して、会社はどういった要素を一番求めているかといえば、ズバリ勢いです。あなたが会社に入ることで、会社が良い方向に変わりそうだ!と、思わせることが大事なんですね。
「そんなすごい経験もしていないし、自分に会社を変える自信なんてありません。。。」
こんな心の声が聞こえてきそうですね笑。よくわかります。
まず経験不足で悩まれている方。ぶっちゃけ経験は不要です。
もし経験を重視するならば、30代以降の経験豊富な方を採用すれば良い話で、20代の方は面接する必要もないわけです。では、経験が少ない20代のあなたを面接するのはなぜかといえば、あなたの将来性に期待しているからです。20代のあなたが加わることで、会社や職場に新しい風が吹くことを期待しているんですね。
そして自分に自信がないという方。
自信がなくても良いので、ヤル気だけはMAXにして勢いを伝える努力をしましょう。誤解のないように伝えると、別に体育会系のような勢いや圧力のこと言っているのではなくて、内なる闘志のことを言っています。たまにいませんか?大人しい性格なのに、ヤル気と勢いをすごく感じる人。そんな人が一番の理想です。
面接で話す内容を事前にあれこれ考えるくらいなら、自分のヤル気を高めるために体調管理をしっかりやる時間を作りましょう。ぶっちゃけ、もともと考えていた文章を口にしたところで、採用担当は「用意してきたものを読んでいるな」と見抜いちゃいますから。
それよりも、理屈ではないヤル気という感情の部分が伝わるように、日頃から心を整える訓練をすることをオススメします。
面接で問われるのは、あなたの経験ではなく姿勢や態度である
以上、転職を成功させるためのアドバイスを書いてきましたが、参考になりましたでしょうか。
読んでみてお分かりのとおり、20代に豊富な職業経験やスキルをほとんど求めていません(専門職の人は例外になるかもしれません)。なぜなら、20代はヤル気さえあればゼロからでもスキルは身につくからです。中途半端にスキルを持っている人間よりも、ヤル気はあるけどスキルゼロといった人材の方が好まれる傾向があるのは事実ですね。
もし20代で転職が決まらない人がいらっしゃいましたら、ぜひこの3つのポイントを意識して転職活動をしてみてください。必ずあなたを採用してくれる会社は現れるはずです。
ただし、最初に書いたとおり面接は運も関係してくるので、落選したとしても落ち込む必要は全くありません。むしろ縁がなかったと割り切って、どんどん行きたい会社の選考を受ける方が早く決まると思います。
私は採用担当者を経験し、そして3度の転職を経験していますので、上記のアドバイスは結構的確なんじゃないかと思います。ぜひこの情報を活用いただければ嬉しいです!